斜里岳は知床半島の付け根に位置する火山群のひとつです。
シャリとは、アイヌ語で「葦の生えた湿原」の意味に由来しています。
斜里岳登山の特徴は、数多くの渡渉をこなす沢ルート。
沢を右へ左へ渡り、ときには滝や沢のそばを登る、冒険感あふれる登山道です。
独立峰の山頂からは、斜里~知床の田園地帯、そしてオホーツク海を一望でき、その眺望は見事の一言。
初夏の天候が良い日に水を浴びながら楽しみたいコースです。
斜里岳の基礎情報
エリア | 北海道 |
標高 | 1547 m |
コース グレード | 中級 |
技術度 | |
体力度 | |
推奨日程 | 日帰り(前泊) |
斜里岳を登るための参考ルート
ルート | 清岳荘 登山口往復コース(登り:旧道ルート、下り:新道ルート) |
歩行時間 (休憩含まず) | 約6時間45分 |
歩行距離 | 9.6 km |
累積標高 | 上り 1003 m 下り 1005 m |
清岳荘の登山道から斜里岳を往復するコース。
登りは沢に沿って進む旧道ルートを進み、下りは尾根筋を進む新道ルートをとります。
清岳荘の登山道入り口からは、20分前後の林道を進みます。
その後樹林帯に入ると、本格的な登山が始まります。
沢沿いの道を渡渉を繰り返しながら進みます。
ポイントとなる場所にはピンクテープが付けられています。
見落とさないよう前方をしっかりチェックしましょう!
ときには登山靴を水中に付けて、飛び石を乗り越えるような場所も。
白糸ノ滝、羽衣ノ滝など、見どころの滝が次々と現れます。
滝沿いの道は苔が生えて滑りやすくなっている部分もあります。足元に注意しましょう。
上二股を過ぎ、急登の胸突八丁を超えると、馬の背に出ます。
このあたりから眺望が一気に開けてくるので、馬の背付近で一息つくとよいでしょう。
馬の背からは稜線歩き、山頂までは30分ほど。
山頂からは、日本百名山のひとつの羅臼岳やオホーツク海を一望できます。
山頂から上二股までは、登りと同じルートで下山します。
上二股からは新道ルートで稜線沿いに下ります。
旧道コースでの下山は、沢や滝部を下り、渡渉回数も多いため、おすすめされていません。
新道ルートの熊見峠を経由しながら、下二股に下ります。
下二股まで来たら、残りは数回の渡渉がある登山道と林道歩きです。
林道まで戻れば、ほっと一息!
登山道へのアクセス
斜里岳の登山道の起点となる清岳荘には、車かタクシーで向かいます。
車でのアクセス:
車で | ・女満別空港より 国道334号経由で約70分 ・斜里町エリア(斜里町本町)より 約40分 |
駐車場 | 斜里岳登山口駐車場(清岳荘隣接)(45台程度) 〒099-4404 北海道斜里郡清里町江南 |
公共交通機関でのアクセス:
公共交通機関を利用して斜里岳に行く場合、最寄りのJR駅または高速バスのバス停まで移動し、そこからタクシーを使う必要があります。
JR・ バスで | ① JR釧路本線 清里町駅下車 ・タクシーで清岳荘へ(約30~40分、約5000~6000円) ② 北海道中央バス イーグルライナー(夜行便) ・札幌ターミナル → 清里町新栄バス停下車 ・タクシーで清岳荘へ(約30~40分、約5000~6000円) |
公共交通機関の運行状況・時刻表は最新情報をチェックしましょう!
斜里岳:山小屋、トイレ、水場の情報
山小屋・テント場情報
小屋名 | 位置 | 山小屋泊 | テント泊 |
---|---|---|---|
清岳荘 (リンク) | 斜里岳登山道付近 | 〇 | × |
山小屋の営業状況や予約の要・不要は、新型コロナウイルスの流行状況によって変わります。
必ず事前に最新情報を確認しましょう。
トイレ情報
- 清岳荘(建物内)
- 上二股分岐近く(新道ルート側、携帯トイレ用ブース)
斜里岳の登山道内にトイレ施設はありません。
道中不安がある人は、携帯トイレを携行しましょう!
水場情報
- 今回紹介する清武荘 登山口往復コースに水場はありません
登山道に向かう前に、コンビニやスーパーであらかじめ調達しておきましょう。
なお、清岳荘の入り口には自動販売機があります。
斜里岳登山のワンポイントアドバイス
登りの旧道コースは沢の渡渉を数十回繰り返します。
ストックを使うと、渡渉時にバランスをとりやすくなります。
転倒や沢への転落を防いでくれますので必ず持参しましょう。
両手を使って岩場や滝を登る場所もあります。その際ストックはザックにしまいましょう。
谷筋・沢筋では、水平方向に突き出した樹木や枝がストックにひっかかり、バランスを崩してしまうこともありえます。
折りたたみ式で、収納が簡単なストックがあるとベストです!